同じルールブックを使っててもプレイの中身は千差万別なので

はてブの過去ぶくまを眺めてたら、コメントもらってるのに気づいたのでちょっとお返事。お返事というか、発言の背景説明かなあ。私の遊び方って自分で思ってる以上にイレギュラーなのかしらー。

knsr: どんな環境でプレイするかはGMが決める/説明するって事でいーんでは。>PLの心構え //昔、「DXを非オーヴァードPCで遊びてぇ!」言い出すPLが多くて(村人プレイ!)、私GMクトゥルフ的プレイをしたのでした・・・。

id:accelerator: ↑knsrさん、まぁGMが説明してもいいのですが、そのときにはあんまりメタなんちゃらとかそういう言葉を使いたくありません。もっと平易でわかりやすい解説をプロの方にお願いできたらと思う次第。

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/accelerator/20090805/p1


端的に言うとタイトル通りです。同じルールブックを使っててもプレイの中身はGMごとに千差万別なので、どんな心構えを期待するかはGMが説明するのが良いじゃろう・・・GMにしか説明できないじゃろう、です。とても極端に言うと、「ダブルクロスのプレイヤー」というのは存在しなくて、いるのは「ダブルクロスのルールを使った自分ゲームの創作者とその仲間」です。
さらに言うと、メタなんちゃらという言葉を使いたくないなら使わなくても説明の方法はきっとあります。それに、目の前のPLに説明する事について「プロ>ユーザー」という事は決してないと思うんですよー。

どのルールを使うか、使わないか、どんなプレイにするか、を決めるのはGM

TRPGは、多かれ少なかれGMのカスタムが入るので、プレイごと(GMごと)にPLに求める心構えも変わってくると思います。特に私は、今回限りの「追加ルール」とか「勝手解釈」とか激しいもんで・・・。


例えば、ぶこめで言ってる「非オーヴァードPCで遊ぶ」時にはハンドアウトやトレイラーは使ってません。だってPL全員が非オーヴァード・・・というか人間PCを希望して「どこまでシナリオに食い込めるか見せてやんよー」的な意気込みだったので、「君のPCは人間だけど途中でオーヴァードになるから」ってのは野暮だろうと。

というか、「ラストはボス戦で〆」みたいな形式をそもそも考えてませんでした。(←人間なら途中で死ぬだろうし) なので戦闘のための救済措置や予定調和的なものは何もナシ。つまり、ハンドアウトは不要。事件と関わりをもたせた後は結構放置プレイでした。・・・で、こりゃ死ぬなとGMが思ったら素直に死んでもらってました。仲間を助けるためにジャーム化しそうなオーヴァードに突っ込んでいくとかもう、そりゃ死ぬしかないね! PC達が「後は任せた!」とか言いながら一人ずつ死んでいく様はクトゥルフっぽかったです!! 

説明方法はいくらでも

目の前にいるPLに「届く言葉」を探すのは、プロよりも、双方向にコミュニケーションできるGMが圧倒的に有利だと思うんです。慣れてるPLがいるなら、代わりに説明してもらっても良いしプレイ中にサポートしてもらっても良いし。うん、言葉による説明だけが全てじゃないとも思います。自然とそういうプレイになるようにマスタリングを調整するというのも、可能ならばそれが一番良いんでしょうねえ。ああでもこれ、カジュアル環境でしかできないかな・・・。


私、大抵トレイラーって使わないので何ともいえませんが。ハンドアウトについては、「それ今回使うPCの設定」という説明で済ませてます。ダブルクロスはじめてって人にもこの説明で困った事はないですが、私がそんなにハンドアウトを重視してないってのもあるのかなあ・・・。ハンドアウトくらいの情報量ならオープニングでそういう演出すれば良いし。組織や立場を特定したいなら、キャラクター作成の時に「誰か一人UGNチルドレン作ってー」って言えば良かったりするので。まあ、テキストで書かれてあると誤解が無いので便利です。

そういえば、うちの面子で遊んでるキャンペーンでプレイに違和感を感じてましたが、それは「パターンに乗れてない」ってとこなんですよね。公式シナリオは受動的なプレイでも回るように先回りして手をうってある親切設計なんですが、うちの面子はわりに積極的にPC動かすタイプだからそこら辺が合ってないんでしょう。例えば、「全員登場したがるから一人あたりの見せ場 / 演出量が少ない」というあたりは、シーンをもっと早くたくさん区切ればOK。「登場による侵蝕率」で登場回数を調整できます。もっと情報量を増やしても良いし、PCの特徴による情報差を大きくしてもOK。「自分じゃないと分からない情報」があれば自然と分担されます。また、NPCから絡んであげれば演出面でもOKでしょう。(私がNPC使うの苦手だけど!) とまあ、言葉で「PCの演出が!ドラマが!」言うより余程スマートに解決できる事もあります。・・・あるかもしれません。・・・できると良いなあ(笑)


そんなわけで。PLの心構えを、デザイナーが「こういう遊びをして欲しい」というサジェスチョンとして掲載するのは構わないと思います。が、ルールブックを一言一句遵守してる・・・は言いすぎだけど、そういうプレイだけで満足するユーザーも居ないと思うんですよ。(いや私だけなのか!?) ので、結局GMが「自分はこういうプレイを望んでいるぅ!だから協力してくれ!」を説明しないとどうしょもないし、泥くさくてもそれが一番良いんだと思います。あるいはそういう仕掛けを盛り込んでおくとか。
確かに、コンベンションとか、私とacceleratorさんがプレイする事になったら、普段のプレイスタイルが違ってそうだからいっぱいお話しなきゃいけないかもと思います。けどまあ、それが自覚できてて、その時のGMの言う事を最も尊重するって了解があれば大丈夫なんじゃ。私って楽観的すぎるかしら? コンベンションとかで荒波にもまれたら、また変わるのかしら・・・!!