2010-11-12 物語るゲームの因果と収束を考えたよ『ファブラ』
グリムの脳内妄想ゲーム『ファブラ』
ウィルヘルム・グリムがお話を作ろうとしてます。彼の脳内にはキャラクター達がたくさんいて、グリムに”提案”します。「自分を主人公にしてこうすれば良いお話ができるよ!!!」みたいな。・・・『ファブラ』はそんな感じのゲームです。
- <準備> グリム役を1人決め、その他の人は自分が担当するキャラクターを決めます。←スタンド付の紙製フィギュアがあるのでその中から選択します。「騎士」「妖精」「王女」「ずるい商人」「ドラゴンの子供」・・・などなど12キャラクター。ちょうかわいいです!
- <プレイ> プレイは「プロローグ」「第1章〜第3章」「エピローグ」に分かれてます。シーン制TRPGに慣れている人ならピンとくるかもしれませんが、そんな感じです。プロローグで導入が語られ、第1章〜第3章で具体的な課題が語られます。で、エピローグに参加できるのは2人だけ。第1章〜第3章で良い提案をして羽ペンマーカーをいっぱい獲得した2人です。この2人の最終提案を聞いてグリムが勝者(主人公)を決めます。
- <提案> 第1章〜第3章で課題が提示されます。例えば、「どうにかしてこの地下洞窟の中から(NPC)の子供を救出しないといけません!」。それに対して、場にあるアイテムカードを使って「自分ならどうする」を挙手して発言していきます。一応、ルールに”良い提案の基準”が書かれているのでそれを参考に。アイテムを効果的に使っているとか、キャラクターらしい言動であるとか。グリム役は良い提案をした人に羽ペンマーカーを渡します。
ちなみに羽ペンマーカーって、いわゆる「はてなスター」や「いいね!ボタン」的な使い方でいいんかしら。提案された案の中からベストを選んで一人だけに渡すものなのかしら・・・?今回は、グリム役が気にいった人全員にポイポイ渡してましたー。
ちょう素敵なボードやカード類
『ファブラ』には、イメージボードとイーゼルがついてます。20枚のイラストに対応した20本のシナリオがついていて、お話をはじめる時に皆から見えるようにボードを置きます。これがまた、お話を聞いたり提案する時に、意外とボードを見るんですよねー。「ドラゴンの子供」キャラクターをプレイしてるPLが、イラストボードにドラゴンがいるのを見て「ここは親戚のうち」って言ったりとか( ´∀`)
その他、紙製フィギュアと、アイテムが描かれたカードがあります。テーブルに並べてプレイを開始すると本当ーに良い雰囲気で遊べますねえー。えろえろnemmyさんの提案のせいで18・・・15禁くらいになりそうな時に一斉に「ちょおまwww」って突っ込みが入ったのも、この小道具たちのなせるわざだと思いました。
色んな運用をしてみたくなる
この日は2回プレイしました。その後ダベってると、良いとこ・残念なとこの意見がいっぱい出てくる出てくる。アナログなゲームの良いとこはルールをいじれるとこですよねー。って事で、また違った運用をしてみたいと思ってます。例えば
- エピローグでの勝者決めはグリムだけでなく、全員の投票によって決める。
- それまでに溜めた羽ペンマーカーをチップにして、どちらかに投票する。
- マーカーを握って一斉にオープンとか。
- 羽ペンマーカーに機能をもたせる。
- 使うと話を盛り上げられる・溜めるとエピローグへの進出チャンスを増やす、の選択。
- 協力プレイ・・・マーカーを渡すことで協力・協働できる。二人で考えて提案→マーカー山分け。
- アイテム再利用・・・一度使ったアイテムを再利用できる。ただし、付与された設定は引き継ぐ。壁が倒れないように支えてた棒があった場合、その棒を再利用する(=引っこ抜いて使用する)なら壁は倒れてくる。
- グリム役でハッスルする
その他、「放課後の学校」とか「朝の曲がり角」、「保健室」などのシチュエーション+女の子キャラクターで、萌え『ファブラ』まだー?てな話も出てました。
『ワンス・アポン・ア・タイム』と比べると、収束する仕組みー
物語るゲームといえば『ワンス・アポン・ア・タイム』もありますが、『ファブラ』の方がより「物語る」楽しみがあるかなーと思います。『ワンス・アポン・ア・タイム』だとどうしても迷走します。プレイヤーそれぞれが手札をもち、別々のゴールへお話を引っ張ろうとしますからねー。さらに、「一方そのころ・・・」で果てしなく分岐するとかしないとか(笑)
それが『ファブラ』だと、(1)グリム役(=GM)の存在がありますし、(2)プロローグ〜エピローグの構成で終わりが決まっています。で、(3)勝敗のつけ方も「うまくおはなしの整合性をとり決着をつける」志向なので、わりと整合性のある結末へと収束してくような感じです。
その他遊んだゲーム
- ニムズライヒ : ダイスゲーム『ブラフ』みたいな、宣言してってチェックする感じのゲーム。面白いんだけど、なんか絵が微妙な・・・怖いよう
- 三国殺 : いーせるんが北京で買ってきたゲーム。内容は正体当て・自陣営の生き残りを目指すゲーム。今回は、主公(×1)・忠臣(×2)・反賊(×4)・内奸(×1)の4種類の身元を決め(クローズド)、それとは別にさらに武将カード(オープン)を選択。やまーん主公が曹操をセレクト。私は関羽で、他に張飛・劉備がいて・・・皆「反賊」でした。そして3人ともあっさり死んでしまいましたー!くそう三国志たのしいなあ(´・ω・`)
- ディクシット : いーせるんが未プレイだったのでプレイ。相変わらず言葉に悩むー!バレバレもダメ、分からなさすぎもダメ!で、ひねって考えすぎてダメになってくー。
- too many cooks : ルールすっかり忘れてました。「本日のスープ:なし」を選んでおいて10枚以上獲得した時の悔しさと情け無さ。あと、レシピがかぶった時の焦りと絶望・・・ライバルが上家だと余計に。
- フォーラム・ロマナム : いーせるんとデッドヒートを繰り返してました。抜きつ抜かれつ。決算の匂いがしてくると慌てちゃうけど、一人負けの回避よりも得点ゲットを狙う方が良いんだぜ(´・ω・`)