『ル・コルビュジエ展』予習と感想
国立西洋美術館で開催中の『ル・コルビュジエ展』に行ってきました。
◾️見る前の予習
展示内容に「キュビスム」って見えたので、予習が必要だなと思いました。近代以降の芸術は色々と主義主張があって、そこを抑えないと「なんかへんな絵」で終わってしまいます。。
予習で見たところ
◾️見た後の感想




1、音声ガイドが面白い!
作品解説だけでなく、展示室の解説があります。国立西洋美術館というコルビュジエ作品を「体感」できて面白いです。
例えば、19世紀ホールからスロープで2Fへ登りますが、ここで採光の工夫について解説があります。また、2Fのとあるバルコニーでは別方向のバルコニーへ視線を向けるよう誘導されます。異なる方向からの眺めを楽しむ「建築的プロムナード」というキーワードの解説があります。
(ついでに、作品の解説パネルがほとんど無いです。前知識ない人には辛いかもしれないので、そういう消極的な理由からも音声ガイドをおススメします。)
2、絵画から建築へ
展示には、ピュリスムやキュビスムの絵画作品も多数あります。展示を見る前は、建築家として名を成す前の活動も年表的に紹介してるのかなと思ってましたが、さにあらず。絵画が建築に与えた影響はとても大きいんだということが分かりました。
「建築的プロムナード」という視覚的な機能を建築に盛り込んでるところなんて、絵を描いてる人の発想だなと思います。
展覧会のタイトル「絵画から建築へ ピュリスムの時代」に偽りなし、でした。
3、科学や工業製品は良いものだ
絵画のモチーフにビンやカラフェ等のガラス製品が多数出てきます。コルビュジエやキュビスムの画家たちは、科学の発展や大量生産の工業製品は良いもので、新しい芸術のモチーフに相応しいと考えていたようです。(マルセル・デュシャンもそうですね)
この、工業製品への感情なんかは、そういう時代だったんだなあと思います。現代ではあんまりない感情ですね。そういう、その時代特有のものを見られるのは面白いです。