サイバーパンクと『「こころ」はいかにして生まれるのか』

映画『アリータ:バトル・エンジェル』見に行きました。

2017年の『攻殻機動隊』、『ブレードランナー2049』と『アリータ』並べると、『アリータ』が一番見てて楽しいです。

モーターボールはじめ、アリータ(ガリィ)のアクションがひたすらカッコいい! 素手も刀も1:1も乱闘も、移動しながらの戦闘も、腕一本で攻撃するシーンも、どれも良いです。サイボーグ表現も面白くて、アリータの目&顔の比率や顔&体の比率が不思議な感じになってますが、不気味なわけでもなく。むしろ、その他サイボーグ達が大抵人間の顔を持ってることの方が不気味でした。。身体は人間の形状からかけ離れてるのに、顔だけ人間で肌色で。演技や演出に関わるから(表情とか)顔は必要ということなのかな?

◾︎余談、『「こころ」はいかにして生まれるのか』

映画ではアリータが泣くシーンが何度かあります。ついでにオレンジやチョコレート食べるシーンもあります。涙が出るということは消化吸収もしてるのかなぁ、分泌系どうなってんだろと思いました。これは昨年読んだ本のせい。

著者は医学博士で、この本では神経科学から見た「こころ」の働き方を扱ってます。前書きで「SF作品では脳だけの存在や、体を機械に置換したサイボーグが登場するが、そうした脳は生体の中にある脳と同様に機能するものだろうか?」という問いを投げかけ、「おそらくそうではないだろう」と言ってます。

ざっくり本の概要を書くとこんな感じで→ "脳は全身の器官に影響を及ぼして「こころ」を表現する。一方、全身の器官もまた脳に情報をフィードバックして感情や気持ちを修飾し「こころ」を変化させる。" つまり、感覚系や内分泌系などなどを機械で再現しない限り、生体の中の脳とはかなり違ったものなんじゃないかということです。

本ではこころや脳を取り上げてるわけですが、同じくらい身体感覚が重要というのが興味深かったです。サイバーパンク映画のおともにおススメ。