『みんなのミュシャ展』いきました
「線」に注目する展示テーマが面白そうだなと思って見にいきました。
スケッチ、モデル写真 ・・・制作の過程が見られる展示
テーマは「線」ですから「線、線、、」と思いながら見てました。
確かに、ミュシャのポスター作品って線がベースだなあと思います。"服のドレープの陰影" や "髪の毛" など、現代の感覚で言えばベタやトーンで処理するところを線で表現していて、つまりデッサンやスケッチに色をつけた感じの絵です。
それで次に、素描作品(スケッチ)に注目。
解説パネルによると「プロジェクトのためにスケッチするというより、普段からスケッチを習慣にしてた」そうです。「新聞売りの少年のスケッチ」では大きな円をそえることで腕の動きを表現していたり、「歩く女性の習作」ではパステル使ってラフで大胆な線を描いてます。線そのものの勢いとか画材の使い方がよく分かって良い! また、「座る女性の習作」や「男性と手の動きの習作」などは、こういう観察が絵の仕草・ポージングに活きてるんだなあと。
制作の参考といえば、写真の展示も。
"完成した絵" と "モデルさんが衣装きてポーズとってる写真" を並べた展示があり、「この写真が絵としてこう昇華されるのかー」というのが比較できます。人体はリアルな観察が活かされてますが、ただしデフォルメの度合いは作品ごとに少し異なります。顔周辺は描き込んでるけど体は輪郭だけとか、作品ごとにそういう違いを見るのも面白いです。
まとめ。
実はあんまり期待してなかったんですけど、見にきて良かったです。私はミュシャ作品といえば、2017年『ミュシャ展』でみたスラヴ叙事詩の方が好きで、商業ポスター系はお腹いっぱい感ありました。が、あらためて「線」や制作過程に注目できて、そこから商業ポスター系を見ると面白くて、まだまだお腹いっぱいじゃないなーいけるなーと思いました。