ゆるっと図書館を使う −ネットで下準備しとくと調べ物も楽なんよ(上)
私はボドゲ大好きですが、歴史も大好きだし図書館も大好きです。そしたら「ボドゲのテーマとなった世界史を求めて図書館を彷徨う」のは自然な流れ。なんというか、こういう、遊びながらついでのように貯め込んでちょっと聞いてよ奥様とか蘊蓄たれてうざがられる知識こそ、死ぬまで覚えてるものなんでしょう。
そんなわけで(?)図書館のお話です。これまで図書館の使い方というと、論文や研究のための調べ方とか、仕事で使える新聞や白書の調べ方とかが多く、「思いついた時に1時間くらい図書館いってサワリの調べ物をして今までよりもう少し人生を楽しめるようになれればいいねー」という程度のゆるっとしたハウツーはあんまり見ないので書いてみます。
「図書館行くまえ(上)(下)」と「図書館行ってから*1」の2部構成で解説ー。
図書館行く前に本を探しておく
図書館にいってから「どの本を見ようかな〜」とか言ってると時間がどんどこ過ぎてってしまいます。選んだあとにも、中身をチェックしたり、コピーや抜き書きしたり、貸出の作業なんかもあるのを忘れちゃいけません。できれば行く前にどの本を探すか目星をつけておきたいとこです。最近だとネットから蔵書検索できるし、望むなら予約もできます。ちょう便利。
だから図書館に足を運ぶ前に、何冊かピックアップしておきましょう。15分もあればOKです。*2
01. 最初はふつーにぐぐる検索
どんな調べ物でも、最初は「ざっくり概要を理解する」ことかと思います。こういうのはまさに、図書館行く前にぐぐる検索とかでさささっと済ませたらいいとこですよね。
「概要調べ」はなぜ必要?
こういう概要を調べる作業は、↓の点で必要です。
- 図書館いかなくても分かる情報はある
- 調べ物のどんづまりを防げる
(1)はいまさらな事かもしれませんが、自分が求める品質と労力を天秤にかけて、ネットで済ましてOKならそれで。不満なら図書館へ(歴史ジャンルは書籍の方が高品質であることが多いです)。
例えば、私の直近の調べ物は「来月ボドゲの『アレクサンドロス』遊ぶから地理とか東征ルートとかチェックしとこうかなー」でした。で、東征ルートくらいなら検索すりゃ出てくるわけですよね。こういうのは後から気づくとたぶん虚しいと思います。
(2)「調べ物のどんづまりを防げる」は、ひとつのキーワードで行き詰まった時に別のキーワードや探し方を思いつけるかどうかです。例えばこんなん、
- 表記のゆれに気がつける ・・・ 「アレクサンドロス3世」と「アレキサンダー3世」とか「大王」とか。ボドゲ好きはある意味お馴染み。
- 別の分類(棚)に気がつける ・・・ 古代ギリシアのファッションについて調べる場合、「歴史」だけじゃなくて「風俗習慣」(+「家政学」)あたりの棚も見ておきたいところ。
- (歴史の場合)他国の記述に気がつける ・・・ アレクサンドロス3世はイスラム史の本とか、ローマ史の本にも出てきます。歴史の場合、特に陸続きのとこだと1国だけでおわらんです。
たまーに、最初調べたかった事と違うテーマが見つかることもあります。図書館行ってから見つかることもあります。私は同じテーマであれば平行して本を探しますし、全く違うテーマであればメモしておいて次の時に調べます。(これが図書館無限ループです。)
「概要調べ」に便利なサイト
お馴染みのWikipediaさんと、レファレンス協同データベースが便利です。レファ協は、全国各地の図書館の調べ物事例を検索できるデータベースサイトでして、これでズバリの本が見つかる事もあります。
例えば「世界の七不思議」を検索すると、こんなん出てきます。
- 「世界の七不思議」を知りたい。|レファレンス協同データベース
- バビロンの空中庭園に関する解説、図版が載っている資料はあるか。 | レファレンス協同データベース
- 「空中庭園」にどのような植物が植えられていたか知りたい。 | レファレンス協同データベース
(全く関係ないですけど、空中庭園については『ゼロ THE MAN OF THE CREATION』12巻で取り上げられてたのが面白かったです!!)
書いてる途中で文字数かぞえたら3000字超えてたので分けました。
お次は「図書館のサイトで蔵書検索する時のコツ」です。
参考書籍
「概要調べの重要さ」についてはこの本が参考になります。
(引用, p33)情報地図を描くとき、まずはていねいに概論に当たることが第一歩です。これが「地図の核」となります。すでに知っていることでも、改めて概況、定義をさらうことはとても意味があります。