質問会議:TRPGっぽいなあ

ぱっと見の感想が「TRPGっぽい」でした。いやー”質問会議”の要点は、(アクションラーニングの応用例なので)実行と振り返りにあると思いますが。会議手法だけ見てるとTRPGっぽいなあと。本文中で「セッション」って言葉を使ってるし、会議リプレイもあります(笑)


”質問会議”のおおざっぱな流れ

  1. (問題提示者から)問題を提示する
  2. (他メンバーから)問題の詳細を把握するために、提示者に質問する。
  3. (全員で)「問題の本質は何か?」問題を再定義する
  4. (全員で)問題に対するアクションを決める

 ↓

Aマホの判定プロセス
どんなTRPGでも、マスターとの質疑応答や行動目標の再設定なんかはあると思いますが。Aマホだと明文化されてる分書きやすいので、例として挙げてみます。

  1. SDから課題が提示される
  2. PLは質疑応答を行う
  3. 前提変換その他、難易度の最終決定
  4. PLは判定を行う


会議術の本ですが、「教育・チームワーク」にフォーカスしている内容です。おおざっぱな流れは上記の通りですが、質問会議では”問題提示者”と”他メンバー”と、もう一人”ALコーチ”という役割の人がつきます。このALコーチが会議中に振り返りを促していきます。なので、進捗報告を効率よくやりたい等の、時間や効率的なメリットを求める手法じゃありません。あくまでアクションラーニング(身近な問題解決を通して成長を促す)の応用例って感じです。


ポイントは、質問中心とALコーチの存在です。あとで回答する事を意識すると自然に聞く体勢になるという事と、問題の再定義(メンバーからの質問)を通して多角的な視点を得られる事、ALコーチの介入でクールダウンや客観的に見つめる機会がある事。ただ、ALコーチの役割を果たすには慣れが必要かと思います。介入のタイミングと良い振り返りのための質問力って、なかなか「やれ」と言われてすぐできるものでも無さそうな。


感想をまとめると、アクションラーニングを取り入れるきっかけ・具体例としては良い本だと思います。ただ、ALコーチの役割が難しそうなのと、会議前後のフォローに物足りないものを感じるので、実践には腰が引ける気持ち。例えば、「うっかり会議中に意見を言いたがる人への対応はどうしよう?」とか、「会議後の行動へのフィードバックのやり方はどうしよう?」など、実際の運用に関してもう少し記述があると、もっと良かったです。また、支援型リーダーは理想ですが、それはそのチームやリーダーの成熟度にも依るところもあったりなかったり・・・しないのかなあ、とも思いました。


で、本の内容以外の着想としては、こういう本でTRPGとの相似を感じたのが面白い。アナログゲームをもっと教育に活用するといいと思うよ!


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